映像技術解説

撮影時の収録メディア(HDCAMテープ・SDカード)について

みなさんこんにちは!撮れ高 映像部の西村です。

最近猛暑日が続いてますね。こんなに暑いと外に出るのも嫌になり、家にいる時間が増え、テレビを観る時間が多くなります。普段テレビを観ていると、「テープチェンジします」と聞くことがあります。

聞き流してしまうかもしれませんが、中には「今時テープ??」と思われる方もおられるかと思います。もちろんSDカードなどでも収録しています。そこで今回は、テープとSDカードなどのテープレス収録の違いについてご紹介します。

データを残すメディア(収録素材)が違うだけで、撮影方法や音の取り方などは基本的には変わりません。万が一収録したものが消えたりすると、その収録自体が無駄になり取り返しのつかないことになるため、テープやSDカードなどの取り扱いには、充分注意が必要が必要です。テープとSDカードでは、撮影中に注意する点が異なります。

HDCAMテープについて

テープ収録は、昔から使われている収録方法で、ビデオテープを使用して収録しています。ビデオテープと言っても、家庭用とは異なり、放送業務用のHDCAMテープと言うものを使用しています。ロケなどのカメラは、基本Sサイズで最大40分のものを使用します。

テープの場合、新しいテープを頭から使用すると、はじめのほうが少し撮れていないことがありますので、始めの30秒ほどは『カラーバー』を入れて、テープに残しておくことが多いです。またテープの場合、撮影中にこのテープがあと何分撮れるのか確認することが出来ないため、タイムコードを見て、カメラを回している時間を把握しておく必要があります。

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SDカードについて

現在は、SDカードなどテープレス収録を使うのが主流で、カメラ自体もテープを入れる場所が無くなるなど、仕様が変わりつつあります。テープとは異なり、収録時間も格段と長くなり、カメラに収録容量の残量が表示されるようになっています。

SDカードのギガ数が多いものを使用すれば、撮影時間も延びるため、容量を気にすることなく撮影に集中することが出来ます。ただし、テープに比べて大きさも小さく、無くしやすいため注意が必要です。SDカードは、収録後にカメラが完全に電源が落ちてから、抜いてロックをかけるのが、ひと通りの作業になります。

収録メディア取り扱い・管理は慎重に行います!

注意する点はそれぞれ違いがありますが、取り扱いに関して言えば、どちらも慎重に扱わなければなりません。ふとしたことでデータが消えてしまいますし、収録後はどちらもツメを下げ、ロックをかけるなどしなければなりません。また、収録したメディア本体に、いつ、なんの番組かなど、事細かく書いておかないと、多くのメディアを扱う現場になった場合に分からなくなってしまいますので、メディアの管理は非常に大切です。

ちなみに、デジタル化の現代においても未だにHDCAMテープが使われるのは、テレビ局など、昔からあるカメラを全て新しいカメラに変えるとなると、1台数千万するものもあり、すぐに買い換えるのは難しいというのが理由です。 私自身もロケ撮影業務に参加すると、テープ収録が多くテープ管理を任されるので、テープに詳細を書いたりしています。収録用のテープが作られている限り、テープ収録は続くのではと思います。

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