こんにちは、撮れ高 映像部スタッフの柳町です。
皆さんも使ったことがあるマイク。マイクには、大きく分けると2種類のマイクがあり、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクに分類されます。また、マイクには様々な指向性があります。
今回は、2種類のマイクの特徴と指向性についてご説明いたします。
マイクの特徴について
ダイナミックマイク
ダイナミックマイクは、皆さんもよく目にすることが多いマイクで、主にカラオケやライブで使われているマイクです。
ダイナミックマイクは「電源を必要としない」「耐久性に優れている」「温度や湿度の影響を受けにくい」といった特徴があります。ノイズや雑音を拾いにくく、ハウリングも発生しにくいので、周りで音が鳴っている環境で使う場合に最適なマイクです。
私が、使いやすいと思うダイナミックマイクは、『SENNHEISER MD42』です。
インタビューで使用するマイクでオリンピックでも使われていました。私もよく使っていたのですが、持ち手の部分が長く持ちやすく、無指向性という指向性を持っていて、360度音を拾うことができるためインタビューや取材時に使う時におすすめしたいマイクです。
コンデンサーマイク
コンデンサーマイクは主にレコーディングでよく使われているマイクです。
コンデンサーマイクは、感度が高く、幅広い周波数の音を拾うことができ、優れた音質で収録できるといった特徴があります。
電源を必要とするマイクで、ファンタム電源と呼ばれる48V(他に12.18.24Vがあるが、48Vが一般的)の電力の供給が必要なので、電源がない所では使うことができません。また、感度が高い為、ハウリングが起こりやすく、ノイズや雑音を拾いやすくなります。繊細なゆえ注意点が多いマイクです。
私が、使いやすいと思うコンデンサーマイクは、『NEUMANN U87Ai』です。
このマイクは定番のマイクで、CDを聴いているような音が録れます。音色は明るく、はっきりと音が伝わって来るマイクです。私はよくナレーション録りで使っていましたが、マイクの種類を変えて録ってみたりしましたが、やはりこのマイクが1番いい音で録れていると私は思いました。
コンデンサーマイクの方が優れた音が録れるのなら、全てコンデンサーマイクにしたらいいのでは?と私は専門学校で勉強し始めた時は思いました。ですが、実際にコンデンサーマイクを使い音を録ってみると周りの環境音も拾ってしまい雑音が入ってしまった経験があります。やはりレコーディングスタジオの様に完全に周りの音を遮断できる場所ではないとコンデンサーマイクは不向きだと実感しました。
マイクの特徴を理解することで、用途に合わせた音を録ることが可能になります。
指向性とは?
指向性とは、どの方向の音をはっきりと拾うことができるかということです。
全指向性(無指向性)
360度、どの角度からも音を拾うことができます。
ホールでの録音からスタジオまで幅広く使われています。主にテレビのインタビューやミュージカル、襟元に付けるピンマイクなどのマイクに使われることが多いです。
単一指向性(カーディオイド)
指向性が心臓型の形をしていることからガーディオイドと呼ばれています。マイクの正面から来る音をよく拾うことできるマイクで、周りの余計な音は拾いにくいという特徴があります。一般的によく使われているマイクで、主にライブステージで使います。楽器の音が大きい場合でも、ボーカルの音だけをピンポイントに拾うことができます。
単一指向性には4つの種類があります。
- カーディオイド
- サブガーディオイド
- スーパーカーディオイド
- ハイパーカーディオイド
よく音声さんがロケの撮影で使っているガンマイクはこの、スーパーカーディオイドの指向性を持つマイクです。遠距離からの収録を目的としていて、正面からの指向性がカーディオイドと比べるとかなり鋭くなっています。
双指向性
8の字指向性とも呼ばれています。前方と後方の音を最も拾うことができるマイクで、横方向(90度)の音は拾いにくい特徴があります。
ラジオのトーク番組などで向かい合って話す声を集音する時に使わています。
NEUMANN U87Aiなど指向性を切り替えて使えるマイクも最近では多く見かけるようになりました。
「マイクには指向性がある」「このような特徴がある」と言われても最初の頃は私も全く分かりませんでした。目に見えず耳で聞くしか指向性の確認が出来ないので指向性の勉強はとても大変でした。
色々なマイクを使って、自分で声を出し、しっかりと音を拾う所、そうでは無い所を自分の目と耳で確認して自分の体で覚えることが大切だと私は思います。
マイクの指向性をしっかりと理解することで、用途に合わせたマイクを選ぶことができ、寄り良い音を集音することが可能になります。
弊社では撮影をメインとして業務に励んでいますが、映像と同じくらい大事な音声についても学んでいるスタッフが多数在籍しております。
撮影に関するお問い合わせの他に、「音」にも拘った作品も担当致しますので、是非お問い合わせ下さい!まずは、お気軽に電話・メールにてご連絡下さい。