映像技術解説

望遠レンズの圧縮効果について

皆さんこんにちは!撮れ高スタッフの西村です。

最近では自宅での時間が増えていると思いますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?今は我慢が多いと思いますが、今は出来ることを頑張って乗り越えていきましょう。

先日このようなTwitterの投稿が目に止まりました。

https://twitter.com/hikiyamamatsuri/status/1249689089982361602?s=21

文章にも書いてありましたが、これは人が多く密集しているように見えますが、望遠レンズの圧縮効果によって、ここまで人が密集しているように見えています。人だけでなく背景も詰まっているように見えると思います。

こちらの投稿が気になったので、今回は望遠レンズの圧縮効果についてご紹介します。

圧縮効果とは?

まず圧縮効果とは簡単に言えば近くの被写体と遠くの被写体の距離感を縮める効果です。この効果で離れている被写体が近くの被写体とのサイズの違いが少なくなることで、遠近感があまり感じられなくなり、遠近両方の景色が1枚の写真に圧縮されたように収まります。

これは撮影者が被写体から距離を取ることで効果は強くなるので、標準レンズなどよりも望遠レンズの方が圧縮効果をより感じることができます。

こちらでも分かりやすく解説しているのでご覧ください。

圧縮効果を感じられる例

例えを上げると野球中継が分かりやすいと思います。野球でピッチャーマウンドからホームベースまで約18mあります。しかし中継を観ていると実際よりもピッチャーとバッターの距離が近く感じると思います。これは投球をバックスクリーンに設置したカメラで撮影しているので、圧縮効果により近く感じるということです。

他にもサッカーのPKでもキッカーの裏から撮影しているとゴールまで近く感じるというのも圧縮効果の影響です。これらは写真のように必然的に圧縮効果を狙ってはいませんが、このように探せばたくさん圧縮効果を感じることが出来ます。

ここまで圧縮効果について紹介しましたが、最初に載せましたTwitterの記事は圧縮効果でこのようになっていることは事実です。しかし撮影するにあたって、ディレクターにこの撮り方を指示されたり、カメラマンが自らこの撮り方をして人が多くいるように見せるのはあり得ないので、意図的に撮られたものではありません。私たち技術部はそのようなずるいやり方はしませんし、現状をそのままお伝えしています。しかし望遠レンズを使う際は圧縮効果でそのように映ってしまう特性があるので、私たち技術部も勘違いされないように撮影の際は注意が必要だと実感しました。

弊社では、ライブでの画出しや収録、ロケ、中継、動画編集など、幅広く対応できますので、まずはお気軽に電話・メールにてご連絡ください。

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