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演出を手伝う撮影方法その③:プルフォーカスとアウトフォーカスについて

こんにちは、撮れ高 映像部スタッフの宮坂です!

前回に続き、映画やドラマで多用される撮影手段による演出方法を紹介していきます!

関連記事①:演出を手伝う撮影方法その①:長回しとタイムライプスについて

関連記事②:演出を手伝う撮影方法その②:POVショットとバレットタイムについて

プルフォーカスについて

今回はまず「プルフォーカス」です。 プルフォーカスとは、カメラのフォーカスを同じカットの中で移動させる撮影方法です。最近見たドラマでは、自殺を止めようと説得するシーンで利用されていました。

今にも飛び降りようとする人が足音に気づき振り返ると、前後斜めに並んだ警察官が二人、説得を試みているシーンで、手前の警官がしゃべってる間は手前に、奥の警官がしゃべるときは奥にピントが移動する、というのはよく見ますよね。これはどちらがしゃべっている内容かを明確にし、さらに言葉も強調させるテクニックです。

同じドラマの違うシーンでは、カメラを警察官として、追い詰められた犯人がナイフを向けるシーンがありました。 ここでは追い詰められた犯人の表情と、こちらに向けるナイフとでプルフォーカスを使って、緊迫感や臨場感を演出していました。 このように、フォーカスだけでも視聴者に表現することができます。

アウトフォーカスについて

「アウトフォーカス」という撮影方法もフォーカスに頼っています。 アウトフォーカスとはその名の通り、フォーカスがあっていない状態を指しますが、それによって何かを表すことができます。 例えば事故などにあったシーンで、救急車などのサイレンの音とともに赤い光が見えてきた…という時にフォーカスを外し(フォーカスアウト)、病院のシーンに切り替わる、というような演出では被害者の遠のく意識を表現できます。

そして、ボカした病院の天井からフォーカスを合わせ(フォーカスイン)、ボケた状態では見えづらかった病院のカーテンなどを見せることで、意識を取り戻した被害者の視界を再現し、状況を視聴者にも想像させる、、という演出がほとんどフォーカスだけで表現できますよね。

次回も、撮影方法による演出について紹介していきます!

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