映像技術解説

演出を手伝う撮影方法その①:長回しとタイムライプスについて

こんにちは、撮れ高映像部の宮坂です。

仕事で海外に向かう飛行機で2/3ほど観てしまい、日本で公開されてからも観ていなかった映画「LA LA LAND」がノーカットで地上波初放送されたので、やっと結末を観ました!(笑)

ちなみに、テレビで映画を放送する際に「~ノーカットでお送りします~」と言うのは放送時間やスポンサーの都合などでいわゆる”小ネタ”などがカットされてしまうことがあるので、「フル尺で放送するよ!」と宣言するとしないとでは視聴率もかなり変わって来るそうです。

ヒット要因を演出する『長回し』

ヒットの要因と言われるあの”引き込まれる感じ”は、”長回し”が産むものだと言われています!長回しとはカットで繋いでいく手法の真逆とも言える様な、長いシーンもワンカットで撮る撮影方法です。カットで割らないため、臨場感やリアリティを感じさせることができます。

長回しは、実際には編集でつないでいる場合もあります。簡単に言えば前のカットのラストシーンよりルーズな画から始めれば、編集でトリミングして、ズームインのタイミングなどで自然に乗り換えれば繋がって見えます。もちろん細かな編集は欠かせませんが。。

そんな「長回ししたのを見せる尺はない!」なんて時にも使えるのが”タイムラプス”です。まぁそんな理由で使う場合はほとんどないでしょうけど。(笑)

時間の経過を表す演出『タイムライプス』とは?

これは昔からドキュメンタリー番組などで時間の経過を表す時に使われていた手法で、GoProやiPhoneのカメラアプリにもデフォルトで備わっている機能として、浸透してきています。5秒や10秒、1分やそれ以上の一定間隔で写真を撮り続け、自動で動画として保存してくれる、言わば【パラパラ漫画】の原理です。

映画「君の名は。」でもタイムラプスのような演出がありましたが、時間の経過を表現しつつ、壮大感も演出する、ある意味便利な手法です。最近はアーティストのツアーなどで会場のアリーナが見渡せる位置などから仕込み(セッティング)、撤収(バラし)の様子をタイムラプスで撮影し、ファイナルのエンドロールやDVDで公開したりと、様々な場面で活用されています。

次回はPOVショットとバレットタイムについて紹介します!

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