皆さんこんにちは!撮れ高 映像部 スタッフの西村です。
毎年4月以降はテレビでスポーツを観ることが多くなります。昔から野球が好きで、特に高校野球は、プロ野球とは違い負けたら終わりなので、真剣に野球に取り組む球児たちがすごくカッコよくて、春のセンバツ大会を観ることが楽しみです。今年は観る機会が少ししかなかったのですが、テレビに釘付けになっていました。
先日、衛星放送のスポーツ番組で放送される、ゴルフの大会の撮影・中継の業務をご依頼いただき、現場にCA(カメラアシスタント)として参加させていただきました。ゴルフも先ほどまで話していた野球とは違った面白さがありました。今回はその現場での業務をご紹介します。
普段の撮影・収録現場では見られないケーブルの長さ
僕自身初めてのゴルフの大会の試合の現場で、テレビではゴルフ中継を真剣には観たことはなかったので、どのように撮影しているのかなど分からない状態で現場に行きました。
今回の現場は、18ホールある中で半分の9ホールを撮影・中継しました。ゴルフの現場では、基本カメラがホールを移動して撮ることが多く、また放送時間も限られているので、優勝争いをしている選手優先で撮影していました。
中継するためには中継車から沢山のケーブルを這わさなければ行けません。普段の現場とは比べ物にならないくらいケーブルの引く長さが長く、スペック表に書かれてあるケーブルの長さは800メートルなど、ライブ撮影の現場などでは見ることのない驚きの長さのものばかりでした。
その長いケーブルを、広いゴルフ場で邪魔にならないように這わせるには、たくさん生えている木がポイントになります。ケーブルも普通に引くのではなく、ホール内は木に吊ったり、引っ掛けるなど、選手の邪魔にならないようにしていました。
天候にも注意が必要です
そして、撮影準備のために仕込みに行った初日から雨が降っていたのですが、外現場ではいつ天候が崩れるか分かりません。その為、ケーブルに雨養生は絶対に必須です!そして、カメラ一つ一つにもカッパや雨対策を作っておく必要があります。
また、撮影時は花粉がとても多い時期だったため、レンズが黄色くなってしまったり、ケーブル内に入ってしまい、受送信の光のレベルが落ちてしまいます。そのため、ブロワーやレンズクリーナーは常に持っておき、ケーブルの清掃もこまめに行います。
本番も細心の注意を払って撮影
今回の現場では、ホール移動のあるカメラにつきました。ついたカメラは1番緊迫している18番ホールに行くカメラだったので、選手の人たちの気が散らないように細心の注意を払わなければいけなく、初めてでもあったので、とても緊張しました。
ゴルフの本番中、気をつけなければならないことは、ケーブルを絡まらせないようにスムーズに出すことはもちろんのこと、ボールがどこに飛んでくるか分からないので、絶対に気を抜いては行けないということです。全てのボールが落ちた位置を確認しておかなければ、誤って蹴ってしまうことや、ケーブルで引っ掛けて動かしてしまうことがあるからです。
そして、選手がアドレス(ボールを打つための構え)に入ったら音を立てない、動かないようにしなければならないため、それを1番注意して仕事に励んでいました。ケーブルも何百メートルとあったのですが、あまり遠くまで出ることもなく、アシスタント同士で協力しあい、何事もなく終えることが出来ました。
普段の現場とは全く違うルールがあったり大変でしたが、これらは撮影している中でも、多くの選手たちの邪魔にならないように気をつけているからこそだと思いました。
選手がいつも通りのプレーが出来なければ、今シーズンの成績を左右してきます。撮影しながらも選手たちに影響しない行動も大切になってきます。今年はゴルフの現場に行く機会が多いので、緊張感を持って取り組んでいきたいと思います。
会場の臨場感を伝える大事な業務であることを認識
最近はよく移動距離が長いカメラにつくことが多いですが、この放送などを観て下さっている方たちに、少しでも会場にいるような臨場感を伝えるためには必要なことなのだと改めて思いました。
どんな大変なことでも、その行動によって誰かに感動してもらえたり、喜んでもらえたりするなら、どんどん積極的にやっていきたいですし、これからも頑張っていきたいと思います。