映像技術解説~カメラレールの種類や組み方など
こんにちは、撮れ高スタッフの宮坂です!
今回は「カメラレール」についてご紹介していきます!
パレットレールの組み方
先日、某ライブコンサート・フェスのカメラアシスタントとして参加した際に、パットレール(簡易的なカメラレール)を組みました。特殊機材会社が持ってるレールと全く違う、簡易的なレールは久しぶりでした。
このレールはレベル(水平)もとらずに済むタイプです。細く軽い鉄パイプのようなレールですが、ネジで延長することができますが、15メートルも組むとなるとなかなか大変です。
レールの幅を固定する「枕木」を取り付けて完成になります。そして、そのレール上に、スパイダードリー(レール専用の軽量簡易式移動車)を乗せ、その上に三脚やカメラを乗せて使用します。
カメラレールにも様々種類があります
カメラレールにも種類があり、ライブや映画などで使われるレールはそれなりに重く、鉄やステンレスで作られてます。CMやMVで使われるレールの重量はさらに重いのが特徴です。
ライブコンサートなどは多少の揺れでも許され、それが求められる場合もありますが、CM撮影では揺れは厳禁です。商品を売り出す映像を撮影することが多いため、凄く滑らかに動かすことが求められます。
ちなみにライブ用のカメラレールとCM撮影用のカメラレールでは、格段に後者の方が費用も高いです。
特殊機材会社のカメラレールの引き方
特殊機材会社が所有しているカメラレールの引き方ですが、まず床などに傷を付けないようパンチ(カーペット)を引き、その上にレールを置きレールをジョイントしていきます。
ジョイント部分はカギ状になっていて、右に回すと強く閉まり、左に回すと緩くなります。このカギ状の器具を調整する所から始まります。
強く閉まり過ぎると、レールが浮き凸凹になり移動する時揺れます。キツくなり過ぎずかつ緩み過ぎずに締め、レールのジョイントした部分のつなぎ目に段差がないか確認します。
そうして繋げたレールに対して次は水平を取ります。水平は横・縦・横・縦の順で測りパッキンを入れます。パッキンにも種類があり、一部・二部・三部厚パッキン、デコラ、角材など、用途によって使い分け水平を取ります。
目で見て段差が微妙な場合は、逆にパッキンをつけバランスを悪くします。そうすることに、よってそこから水平を取る事ができます。あと、私自身も何度かやってしまったのですが、水平を取った後レールを蹴ってしまうとこっぴどく怒られます…。
CM撮影用のカメラレールの場合
CM撮影用はより精密にレールを引くために、レーザーを使ってレールの位置を決めます。レーザーで決めた位置に置いたレールを蹴って動かしたりしたら、例え1ミリずれてもNGになるので、物凄くストイックな作業になります。
坂道などに引く場合は水平をとるのにも一苦労です。坂の高い部分に合わせて水平をとらなければならないので、パッキンではなく角材やカゴなどで高さを稼ぎます。そうして苦労すればするほど、映像とした作品が出来上がると、とても嬉しくやりがいを感じます!