映像技術解説

映像収録における設定『fps(フレームレート)』とは

こんにちは!撮れ高部スタッフの平良です!

前回のブログに引き続き、iPhone 8やiPhone Xのカメラの設定で見かける、1080pや24fpsなどの一般の方にはあまり馴染みのないワード、 p(プログレッシブ方式)の紹介と fps というワードについて説明していこうと思います。

前回記事「映像収録における設定『p(プログレッシブ方式)』とは」を読んで頂いたあとにこちらのブログを読んで頂けると、より分かりやすくかつ理解が深まるので是非お読みください。

インターレース方式はアナログ放送時代の名残り!?

前回の続きになりますが、インターレース方式(NTSC)は、プログレッシブ方式と比較して動画をなめらかに表示することが可能ということなんですが、これはどういう事かと言うと、インターレース方式では、映像の1コマの走査線を2つのフィールドに分けて伝送しているからです!奇数番号の走査線を伝送するフィールドは「奇数フィールド」、偶数番号の走査線を伝送するフィールドは「偶数フィールド」と呼ばれ、これが交互に伝送され、交互に表示されているのです。つまり、奇数/偶数フィールドの1組で映像の1コマを描き出しているんです!

NTSC方式におけるフィールド伝送速度は基本「1/60秒」なので、1秒間に60フィールド、つまり30フレームの静止画を切り替えることによって、映像が動いているように見える、という仕組みなんです!

前回も少し話しましたが、この仕組みは現在も地上波のテレビ映像を伝送する際に使用されています!ただ、その他の映像媒体は、現在ほとんどプログレッシブ方式を採用しています。例えばライブの収録現場でも、基本的にプログレッシブ方式にカメラを設定しています。なぜテレビだけインターレース方式を取っているのかというと、これはずばりアナログ放送の時の名残りなんです!、、、?ってなりますよね(笑)

あまり良い言い方ではないですが、このインターレース方式というのは古い方式なんです。要はアナログ放送時代に使用していた機材を全てプログレッシブ方式のものに買い換えるか、それかi/p変換可能な機材を全機材に導入するか、いややらなくていいや!、、、金銭面キツイ、、、という感じです(笑)

精細感のある画質を実現できるプログレッシブ方式

これまでのご説明からも分かるように、プログレッシブ方式とはインターレース方式のあとに出てきた新しい方式なんです!どんな風に変化を遂げたかと言いますと、1本目の走査線から最後の走査線まで、上から下まで順番に伝送し、1フレームを2枚のフィールドに分割することなく、一度に表示することが可能になったんです!これにより、フィールド伝送速度「1/30秒」で、1秒間に30フィールド、つまり30フレーム(30回表示の30コマ)で映像が成り立っています!

ただ、インターレース方式に比べて、伝送により多くの帯域が必要で、データの伝送量も大きくなってしまいますが、1フレームで1枚の完全な映像が描画されるため、ちらつきやにじみを抑えた精細感のある画質を実現することが可能になりました!

fps(フレームレート)とは1秒あたりに記録される画の数

ここで一旦fpsについて説明しようと思うんですが、先の説明でもう既に何度か登場しています!fps とはフレームレートのことで、frame per seconds の略です。「60」「24」などの数字は1秒あたりに記録されるフレーム数、つまり画の数を表しています。たとえば、30pと60pを比較すると、60pは時間当たり約2倍のフレームを記録します。それに伴いデータ量は多くなりますが、とても滑らかな映像をすることが可能になります!
ちなみに映画やアニメは1秒間に24フレーム、という想定で作られています!

冒頭にも言いましたが、インターレース方式は動画をなめらかに表示することが可能、という説明を紐解いていくと、60フィールド30コマ分のデータで、60コマの映像の様な滑らかさが、”目の錯覚”によって起こることにより、一層なめらかに見える!ということなんです。本当は60pで表現したいけれど、伝送系の限界から、30p分の信号しか送れない。ならば、30iにして60コマっぽく表現できないか、、、というのが30iなんです。アナログ放送時代の知恵が詰まっていますね!

このようにどの方式で、どの媒体で使用するかによって、時にデータ量や実際に利用されるシーンの環境などを予想した上で、設定しを行っています!

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