映像技術解説

単焦点レンズの特徴や魅力について

皆さんこんにちは。撮れ高映像部スタッフの西村です。

「単焦点レンズ」をご存知でしょうか。焦点距離が固定されている1つの画角にのみ特化したレンズです。焦点距離の数値は、目の前の風景に影響し、撮影する画角(写真に収まる範囲)を表しています。

焦点距離の数値が小さいと写真に収まる画角は広くなり、数値が大きいほど写真に収まる画角が狭くなります。使い勝手の悪そうなレンズの一種ですが、そんな単焦点レンズについて今回はご紹介します。

レンズごとの焦点距離の目安

広角レンズ:肉眼で見るよりも広い画角

  • フルサイズ:35mm以下 
  • APS-C:23mm以下 
  • マイクロフォーサーズ:17mm以下

標準レンズ:肉眼で見える範囲に近い画角

  • フルサイズ:40~60mm 
  • APS-C:26~40mm 
  • マイクロフォーサーズ:20~30mm

望遠レンズ:肉眼で見える風景の一部を切り取った狭い画角

  • フルサイズ70mm以上
  • APS-C:46mm以上 
  • マイクロフォーサーズ:35mm以上
焦点距離とレンズカテゴリーの関連図
(出典:写真用語集-標準レンズ、広角レンズ、望遠レンズ-キャノンイメージゲートウェイ
単焦点レンズ「EF50mm F1.8 STM」とズームレンズ「EF24-70mm F4L IS USM」
(出典:【キャノン公式】どんなレンズを使えばいいの?初心者必見、レンズの選び方講座・前編

単焦点レンズは焦点距離の記載が1つのみに対して、ズームレンズは焦点距離の範囲が記載されています。単焦点レンズはピントリングのみでズーム機能無しに対して、ズームレンズはピントリングとズームリングが搭載されています。ズームレンズは画角の変更が可能ですが、単焦点レンズは画角が固定されます。

カメラレンズは何枚もの光学レンズの組み合わせからできています。性質の異なるレンズを組み合わせて、画質の良さを高めるためです。単焦点レンズは1つの焦点距離のみの対応なので、少ない枚数のレンズで構成できます。レンズの枚数が少ないので、ズームレンズに比べて多くの光を取り込めるため、明るいレンズを作り出せます。

ボケた写真の撮影に最適

ピントの調整された被写体が立体的に浮き上がり、背景が柔和にボケた写真の撮影が可能です。ボケた写真を撮影するためにレンズのF値を小さくします。F値が大きければピントの合う範囲が広くシャープな写真になり、F値の限界値が小さい単焦点レンズであるほど、ピントの合う範囲が狭く、ボカしたい部分を大きくボカした写真を撮ることができます。

単焦点レンズの魅力

焦点距離が固定された単焦点レンズは、写し方1つに特化しているレンズともいえます。シャープさ、きめ細かさ、柔和なボケ加減を追求した描写表現の可能なレンズです。また、単焦点レンズは、画角の中で撮りたい構図を被写体に寄り引きしながら移動して探す必要があります。

つまり、撮影者がズームレンズに頼ることなく、撮りたいものの被写体と背景を踏まえたうえでイメージを考えさせ、カメラ位置を模索させてくれるということです。

弊社は、スポーツ中継やライブコンサート等のイベントでの画出し・中継・収録や、TV番組等の撮影・収録・ネット生配信、ミュージシャン・アーティストのPV撮影など、映像技術に関して幅広く対応が可能。海外案件も得意としております。また、映像制作・編集も対応できますので、お気軽に電話メールにてご連絡下さい。

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