映像技術解説

野外の現場で行われる『撮影用クレーンの雨対策』について

こんにちは!撮れ高 映像部 宮坂です。

夏になって野外ライブやフェスが増えてきましたね!野外での現場で必要になってくるのが、人はもちろんですが機材の雨対策です。雨対策をしっかり行わないと何千万円という機材が濡れて壊れてしまいます。今回は用クレーンの雨対策の話をします。クレーンにも種類があり、組み立て式や電動伸縮するものがあります。

組み立て式のクレーンの雨対策

まず組み立て式のクレーンの雨対策ですが、基本組み立て式のクレーン自体には雨カバーはしません。組み立てているので濡れても後でしっかりと拭けば大丈夫ですが、雨対策をしっかりしなくてはならない部分もあります。それはリモートヘッドと、そのリモートヘッドからの配線部分である同軸ケーブルやキャノンケーブル、そして一番重要なカメラです。その同軸ケーブルが、特機さん(アームマンとドリーマン)が確認するモニターとリモートベースに行くための分配機などに雨養生をしないといけません。

まずリモートヘッドの養生は、70リットルくらいのビニール袋を縦に切り一枚の布みたいにします。それをリモートヘッドに巻きつけ養生していきます。モニターの雨養生は、モニターサイズのビニールを用意し同じように養生してきます。隙間から水が入ってしまうと壊れてしまうので、隙間が出来ないようにしっかりビニールテープで止める必要があります。

電動伸縮するクレーンの雨対策

次に電動伸縮するクレーンの場合ですが、電動伸縮するクレーンは例えば、テクノクレーンやニューテクノクレーン、スーパースコーピオンクレーン、ムービービルドと様々あります。これらの雨養生には、クレーン専用の雨合羽が使われます。電動伸縮するので、クレーンのアーム部分にも電動伸縮用の配線がされています。

まずクレーンを全て伸ばして、その上から雨合羽をかぶせ止める形になってます。電動伸縮のクレーンも組み立て式クレーンと同じで、リモートヘッドとモニター、リモートベール類の機材に養生をしなければなりません。そして、電動伸縮するクレーンはが終わり次第すぐに雨合羽を取りメンテナンスをします。すぐしないと故障の原因になるので、しっかりとメンテナンスをします。

メンテナンスはまずスプラッターでホコリや水気を飛ばし、ウェスで拭きます。その後、グリース塗り作業をします。汚れるので、汚れても良い格好でやるのがベストです。クレーンもそうですが、リモートヘッドもしっかりと拭いて、配線部分に水分が侵入しないようにします。後は倉庫で乾かします。

野外ライブの場合、リモートベースにはテントが設営されていて、雨を防ぐことが多いです。横殴りの雨の場合はテントがあっても防ぎきれないので、リモートベースの機材にも雨養生が必要です!

 

 

撮影スケジュール