映像技術解説

カメラレンズの基礎知識【後半】~F値、絞りについて

こんにちは。撮れ高部スタッフの平良です。

今回のブログでは前回ご紹介致しました、カメラレンズの基礎知識【前半】の続きを、特に前回のブログの終わりにも少しワードを出した【F値】について書いていこうと思います!が、まずF値を説明する前に、写真を撮るまでの工程、根本的な仕組みについて説明していきたいと思います。

写真というのは、レンズを通った光を一定時間フィルムやCCDなどのイメージセンサーに当てることで出来上がるのですが、レンズを通った光は、光の入り具合を調整できる、【絞り羽根】という機構を通ることで光の量がコントロールされ、イメージセンサーに当たります。

上下の写真を見比べて頂くと分かるように、絞り羽根を調整することで、光が通る量を物理的に減らしていることが分かります。する場所の明るさや条件などに合わせて、写真のように毎回絞り羽根を適切な大きさに調整しなくてはいけません。そこで、F値の登場です!

F値とは絞り羽根の大きさ(絞り具合)を段階的に数値化したもののことで、絞り値ともいいます。値が小さいほどレンズは明るく(=レンズを通る光量が多い)、その分シャッター速度を速くしても画の明るさを保ったまま撮ることが可能になります。 根本的な話ではありますが、もし日中の明るい屋外でするとなったら、絞りを開放にしたまましてしまうと、イメージセンサーに光が当たりすぎて写真が真っ白になってしまいます。光を取り込みすぎないように、また適正な露出を得るために絞りが、それを数値化して大体の目安をつくるF値というものが必要になってくるのです。ちなみにF値のFは「焦点の」を意味するfocalからきているそうです。

写真の中央辺りにある、16 11 8 5.6 4 2.8 2 と書いてあるのがF値になります。またレンズの絞りを目一杯開いた状態の明るさのことを開放F値といいます(この写真のレンズでは2が開放F値に相当します)。一般的にはそのレンズの明るさを示す指標にも使われていて、レンズ本体やカタログなどにも記載されているF値というのも、この開放F値が記載されています。また開放F値が小さい(明るい)レンズほどレンズの値段は高くなるのが一般的で、開放F値がF2.8以下のレンズだと明るい良いレンズだと言われています。比較的単純な構造でレンズの構成数も少ない単焦点レンズは光のロスも少なくF値の小さい明るいレンズになり、レンズ構成が複雑なズームレンズほどF値が大きい暗いレンズになりやすいです。

今回はF値、絞りについて書いていきましたが、次回のブログではイメージセンサーについて細かく説明していきたいと思います!

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