皆さんこんにちは!株式会社撮れ高です!
先日、当社が担当いたしました、福本大晴さまの1st Live Tour「よんもじ」、LIVE HALL TOUR「Love Typhoon」のDVD&Blu-rayがついに発売されました!✨
関連サイト:福本大晴 Official Goods Store
今回は、当社スタッフが担当させていただいた、編集・カラーグレーディングについて、撮影技術会社ならではの目線で、制作過程やこだわりポイントについてご紹介したいと思います!
関連ブログ:福本大晴さまライブ映像リリース〜撮影監修・編集等を担当
編集・カラーグレーディング工程
今回のライブDVDでは、約2ヶ月かけて、DaVinci Resolveを使用してカラーグレーディングを行いました。

こちらは、Blackmagic Design社が開発した、動画編集・カラーグレーディング・VFX・オーディオ編集・モーショングラフィックスまでを統合したプロフェッショナル向けのソフトウェアです。
まずは収録された膨大な素材を整理し、カメラごとの特性や照明条件の違いを一つひとつ確認するところから始めました。その上で、映像全体の基準となるルックを決め、作品全体を通して一貫性のあるトーンを作っていきました。
特にライブ映像は曲の展開や照明演出によって色が大きく変化するため、1曲の中でも何度もバランスを取り直す必要があります。Resolveのパワフルなカラー管理機能を活かしながら、シャドウやハイライトの階調を細かく調整し、アーティストの表情が最も魅力的に見える状態を目指しました。
最終的には、音楽のエネルギーを損なわずに、自然で見やすい映像にまとめることを心掛けました。
大変・難しかったこと
一番大変だったのは、照明の変化による肌の色味の揺れでした。ライブ演出では秒単位で照明が切り替わるため、同じ人物でも一瞬で色合いが変わってしまいます。
観客から見ると臨場感のある演出ですが、映像として仕上げる際には、肌が極端に赤くなったり青白く見えてしまうことがあり、その修正にはとても時間がかかりました。
特に顔や手といった「人が自然に見える部分」は視聴者の目が最も集中するため、そこで違和感を与えないように一コマずつ丁寧に調整しました。
結果として、観ている人が演出に集中できるような自然な仕上がりにできたのではないかと思います。
工夫したこと・こだわりポイント
工夫した点としては、曲ごとにストーリーを意識したトーン作りを挙げられます。アップテンポで盛り上がる楽曲ではコントラストを強め、観客の熱気が伝わるような映像を意識しました。逆にバラードや落ち着いた曲では、全体を柔らかいトーンにまとめて、歌の感情や余韻がしっかり届くようにしました。
また、ただ色を整えるだけでなく「その曲が持つ世界観にどう寄り添えるか」を考えながら調整した点が、自分なりのこだわりです。さらに、肌の質感がよりきれいに見えるように彩度や輝度のバランスを細かくコントロールし、映像が人工的にならないよう注意しました。
注目してほしいところ
ぜひ注目していただきたいのは、ハイライト部分の質感です。ライブ映像では強い照明が多く、どうしても白飛びしてしまう部分が出てきます。そうした部分に単に露出を下げるのではなく、わざとほんのりとしたグローを加えることで、光が柔らかく拡散し、全体の印象がぐっと上品になります。
これにより、デジタル的な硬さが軽減され、より観やすく心地よい映像になったと思います。
特にスポットライトが当たった瞬間や観客席に光が広がる場面では、この工夫が生きているので、ぜひその点を楽しんでいただければ嬉しいです。
今後挑戦したいこと
今後は、フィルムルックやフィルムエミュレーションの表現にさらに挑戦したいと考えています。デジタル収録の鮮明さを活かしながらも、フィルム特有の温かみや粒子感を加えることで、映像により深みやドラマ性を持たせることができると感じています。
今回はライブというジャンルでしたが、将来的には映画やドラマのような映像作品でも、フィルム的な質感を意識したカラーグレーディングを追求してみたいです。
そうすることで、観る人の心に残るような「記憶に刻まれる映像」を作れるようになるのではないかと思っています。
お手元にDVD&Blu-rayをお持ちの方は、ぜひ映像の色にも注目しながらお楽しみいただけると嬉しいです!
お知らせ
当社では、ライブ映像の編集を始め、ライブコンサートの画出し・収録、ロケ撮影、ミュージックビデオ(MV)、イベント収録、番組収録、ライブ配信など映像に関する業務について、幅広く対応可能です!
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