制作日記

映像・TV業界用語解説~殺す・笑う・セッシュ・八百屋にする

こんにちは。撮れ高 映像部の宮坂です。今回は映像業界で働いて4年になる僕が、弊社の新人スタッフや学生時代の友達と話していて、改めて気づいた業界用語について解説していきます!

殺す

これは新人スタッフに何気なく「(ジョイントしたケーブルを渡して)この辺で殺しておいて」と伝えました。「いやいや何言ってるんですかぁ〜〜」的な新人。?に埋もれる僕とそれを見て、?に埋もれ始める新人。「あ、や、テンションをね。殺してね。」と言ったのを覚えています。

僕たちは普段、1本のカメラケーブルで届かない時はケーブルとケーブルを”ジョイント”します。しかしそのままだと強い力で引っ張られた時に抜けてしまいます。(ケーブルなどに力が加わることを”テンションがかかる”と言います。)もし本番中にジョイントが抜けたりしたら事故につながってしまうので、そうならない為に数回8の字巻きをして柵などに吊り、テンションを”殺して”います。

笑う

最近はほとんどが”はけて”で通用してしまうのであまり聞かなくなりましたが、今でも外注でアシスタントとしてベテランカメラマンと仕事をするときには「◯◯を笑って」と言われることがあります。

“はけて”からもわかるように「(映らないように)どかしたり、片付けたりする」と言う意味です。専門学校などで、初めて聞いた時に困ったように笑う人も居ますが、誰も本当に笑って欲しいとは思っていないので気をつけましょう。

セッシュ(セッシュー)

もともとはハリウッド映画に出た日本人(早川雪洲)がアメリカ人女性より背が低くかったため、カッコ悪く見せないように画面に入らないところで高さを稼いだ(踏み台に乗せたり、椅子を高く作るなど)事に由来しています。それが逆輸入的に日本でも、「高さを稼ぐ」と言う意味の舞台用語になり、映像業界に普及したそうです。

八百屋にする

アシスタントとしてインサートのをしていると、カメラマンから「もう少し八百屋にして」などと言われることがあります。八百屋とはそのまま八百屋さんのことで、その陳列のように手前に傾けることを指します。他に、「起こす」などと言われたりもしますが、商品や物の天面を手前からするカメラに向けると言う意味です。”八百屋”には平面の物の天面のテカりを抑え、商品名をよく見せたり、立体の物をより、立体的に見せる効果があります。

インサートでは”八百屋”のように被写体をよりよく見せる工夫とそれを伝える為の伝え方を学ぶことができます。「時計に回して」と言われれば、被写体を真上から見たとして時計回しに回します。指示通りに回しても、カメラマンが言い間違えてる場合もよくあります(笑)

「インサートがうまいカメラマンは何撮ってもうまい」と言われるようにあらゆる技術がつまっています。ロケ終わりや収録終わりで行われることが多いインサートですが、しっかり見て学びましょう!

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