制作日記

映像・TV業界用語解説~てれこ・バラシ・板付き

こんにちは。撮れ高部スタッフの平良です。

今回は我々裏方スタッフが仕事をする際によく使用される業界用語について、特に世間にも比較的に聞きなじみのある用語について説明させていただきます!

【てれこ】

てれことは、互い違いにする・入れ替えるといった意味の業界用語です。このワードにはルーツがあり、「手を加える」という意味の「手入れ」に接尾語の「こ」がくっ付いて変化したもので、元々は歌舞伎で異なる筋の話をひとつの脚本にまとめて、交互に進行させるという表現方法のことを「てれこ」と呼んでいました。それが転じて「互い違い」「入れ違い」「食い違い」「あべこべ」といった意味合いで使われるようになったのです。

このようにてれこは歌舞伎からきた言葉ですが、マスコミ業界やアパレル業界、テレビ関係や通信業界でも頻繁に使われます。マスコミやテレビ関係の業界では、台本の台詞が入れ替わっていたり互い違いになっている場合に、「この台本テレコになってるよ!」といった具合に使用されます。関西のお笑い芸人さんがテレビで自然と「テレコやで~」なんて言ってるのも見かけたことがあります。

【バラシ】

バラシとは、終了後に使用した機材などを片づける作業のことです。現場ではバラシや撤収とも言いますが、このワードは業界の人でなくても聞いたことのある方が多いかと思われます。ただ、バラシにはもうひとつ別の意味があって、それは元々組んでいた予定をキャンセルする、取り消すという意味です。「〇月〇日のスケジュールの〇〇、あれバラシで!」といった具合に使用されたりします。
 
少し脱線してしまいますが、ライブの中継など多くの機材が出先にある場合は必ずバラシの打ち合わせバラ打ち)をします。まず、各セクション(制作、、照明、音声…etc)の数名が集まり、舞台上や前っつら、スタンドなどどこを最優先にバラすのか、本バラシスタートのタイミングはいつなのか、などといった全体の大まかなバラシの段取りを話し合います。それが終わると各セクションごとでバラ打ちをします。基本的に舞台上や動きのあるステージ付近、機材搬出の本導線を跨いでいるケーブルなどは優先的にばらすことが多いです。セクションごとのバラ打ちでは、そこを誰がどこまでばらすのかを細かく決めて、撤収漏れのないように機材を搬出していきます。機材が多く出ている現場や東京ドームのような大規模な会場では、きまって「〇〇がない!」ってなりがちですが(笑)
 

【板付き】

板付きとは、ステージの幕が上がったときや転換後の明転時に演者が舞台上に既にいることを指している業界用語です。制作サイドから「この場面は板付きです。」といった感じで各セクションのスタッフに伝える場面を多く見かけます。チームとしては尺の問題等から、「この場面、登場に時間がかかるから板付きでなどと指示を飛ばしたりなんてこともあります

映像・TV業界用語については、過去のブログ「映像・TV業界用語解説~殺す・笑う・セッシュ・八百屋にする」でも紹介していますので、こちらもご覧ください。

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