映像技術解説

撮影部が関わる合成シーン作成に必要な4つのデータについて

こんにちは!株式会社撮れ高撮影部の上原です!

最近の映画では、よく合成シーンというものが使われているのですが、実はあの合成シーンはCGチームや編集チームが頑張るだけではできません。撮影部も、1つの仕事として大きく関わることになります。今回は、合成シーンを作成するためには何が必要なのか、詳しく解説していきます。

合成カットを行うために必要なデータについて

合成カットを行うために必要なデータは、レンズ高、角度、素材までの距離、ミリ数の4つが必要になります。この中の一つでも欠けてしまうと合成チームが上手く合わせられなくなり、作品自体のクオリティが下がってしまいます。そのような事にならないようにデータを取ることは、撮影助手にとって、とても大切な作業になります。必要なデータを一つ一つを解説していきます。

レンズ高(地面からレンズの中心までの高さ)

地面からレンズの中心までの高さを図ります。このデータは下画とロケなどで撮った素材を合わせるときに同じ高さで撮るときに重宝します。また、釜高と言って三脚のお釜(ヘッド)までの距離を計測する場合もあります。

角度(撮影角度)

カメラがアオリの時は+〇〇、下振りの時は-〇〇と表記します。この2つはカメラのキャラクターには出てこないので、実際に測る必要があります。そこで私は下記の道具を愛用しています。

角度計付きのメジャー

この道具は角度計とメジャー、更には水準器までついている優れものです。撮影は一分一秒も惜しいので、この様に一度で測れるものがあったらとても便利です。この『角度』と次に紹介する『距離』は、合成において無くてはならない存在です。

距離(素材までの距離)

距離が合成素材に合ってないということは、素材にピンが行っていない(ピントが合っていない)ことになります。その為本来あたってほしくない所にピンが行ってしまい、気持ち悪い画ができてしまいますので、絶対に合わせるようにする必要があります。

ミリ数(焦点距離)

『ミリ数=画の広さ』が表される為、ここがずれると画そのものが変わってきてしまいます。最近のカメラはこの距離、ミリ数の2つとも、キャラクター画面に出てくるのでとても便利です。

FX6のキャラクター画面

このデータをどれだけ早く取ることができるのか、どれだけ撮影をストップさせないか等を考えるとより、スムーズにデータを取ることができると思います。私もまだまだ時間がデータを取るのに時間がかかってしまうため、よりスムーズに取れるようになりたいです。

弊社は、テレビ番組などのロケ撮影や、ライブ・コンサートやスポーツ大会、各種イベントの撮影・収録・中継、生中継、リモート収録、ネット生配信、MV制作など、幅広く対応しております。まずはお気軽に電話メールにてご連絡ください。お待ちしております!

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