映像技術解説

パラボラアンテナの役割や周辺機器について

こんにちは、撮れ高 映像部スタッフの柳町です。

突然ですが、テレビ局や中継車、最近では一般家庭にも付いているパラボラアンテナですが、電波を送るもの?電波を受けるもの?といった大体の認識はあると思いますが、実際にどのように使われているのでしょうか。

先日、マイクロの組み方について教えて頂きました。そこで、パラボラアンテナについてお話しようと思います。

パラボラアンテナとは

パラボラアンテナはマイクロ波という電波を飛ばしています。ちなみにマイクロ波というのは電波の一つで、身近なものでいうと電子レンジに使われている電波です。インターネットなどで中継するよりも、マイクロ波を使用した中継のほうが絵をきれいに送ることができます。

まず、中継先にパラボラアンテナを立て、中継先で撮った映像と音声を電波に乗せて、テレビ局に送っているという仕組みになります。テレビ局だけではなく、例えば、東京タワーやスカイツリーにも映像と音声を送っています。

なぜかと言うと、どちらか一つが受信できなくなってしまった場合にもう一つで電波を受信するためです。電波は実際に目に見えるものではないので、万が一を考え準備をしなければならないと思いました。

受信機と送信機の間違いに注意

マイクロ波用の機材には、送信機と受信機があります。どちらも英語の頭文字を取って、送信機はT、受信機はRで表されています。そして送信機側・受信機側にはコントとヘッドがあり、出先に持っていくのはコントになります。ヘッドはベースとなる場所(中継車)で使用します。

間違えてしまうと電波を送ることができなくなってしまうので、しっかりと確認して準備します。パラボラアンテナは、木や建物などの障害物がなく空が広く見渡せる場所に設置する必要がありますので、なるべく高い位置に設置しロープで固定して落下しないように工夫しなければなりません。実際に、パラボラアンテナを設置している場所を見ましたが、高い場所にあり、紐で解けないようにキツく結んでありました。

パラボラアンテナ形と色について

電波を受けているのは中心にある金属棒で、お皿の部分はその金属棒に向けて受けた電波を反射しているだけなんです。受けた電波を反射させられるようにお皿のような形になっているので、少しでも凹んでしまったりすると電波が正常に受けられなくなってしまうので、持ち運ぶ時には注意して持ち運ばなければなりません。

一般家庭にもパラボラアンテナが取り付けられているのをよく目にします。今までは全く気にすることがなかったのですが、全部白い色をしていて他の色を見たことがありません。

白い理由は、アンテナが太陽の熱を吸収してしまわないようにする為です。もしアンテナが黒色をしていたら、熱を吸収し形状が変わってしまいます。先程少しでも凹んでしまったら電波を正常に受けることができないと言いましたが、それほど繊細なものなので形が変わってしまったらもちろん電波を正常に受けることは出来ません。そう考えると、白い色をしているのも納得ですよね!

普段の生活の中で当たり前のように生活に溶け込んでいるものでも、調べてみると新しい発見があってとても面白いなと思いました。今後中継の現場に行くことが多くなるので、伝送についてしっかりと学んでいこうと思います。

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