映像技術解説

CA(カメラアシスタント)の仕事について

こんにちは。株式会社 撮れ高の映像技術解説のコーナーです。本日は、CAの仕事についてご紹介します。これからTV業界や映像の仕事を目指す方、CAの仕事の求人への応募を考えている方への参考になれば、幸いです。

まず、CAとは、Camera Assistant の略で、その名の通り、テレビカメラマンの補助をする仕事です。例えば、テレビ番組のスタジオ収録なら、ケーブルの結線からカメラの調整準備、動作等のチェックを済ませ、本番に備えます。本番中はカメラのケアをしつつ、ケーブルを捌いたりしています。ロケの業務の場合だと、下記のようなカメラの設定からはじめます。

・収録メディアの管理 まず、当日使用するメディア(テープ/SDカードなど)を実際に使用するカメラに入れて、初期化(フォーマット)をします。これを忘れるとエラーが出たりしてしまいます。

・タイムコード(TC)の設定 収録中だけ時間の進む「REC RUN(レックラン)」、実時間に合わせて進む「FREE RUN(フリーラン)」があります。TCは、制作さんの指示でどちらかに設定します。

・カラーバーの設定 編集時に色を合わせやすいように入れる、カメラ本体に記憶されているデータです。これをメディアの最初に30秒程度収録しておきます。

「ARIBマルチフォーマット・カラーバー」

これで大まかな準備は終わりです。本番中は予備のバッテリーやテープを持ち、常にカメラのケアをしながら小型の照明を当てるなど、やることはたくさんあります。本番終了後は、速やかにメディアを回収し、制作さんに受け渡します。その後で使用した機材の撤収をします。

もう一つは、中継(スポーツや音楽ライブなど)の業務です。中継車(スタジオのコントロールルームを搭載した車)を会場付近に停め、そこからケーブルを伸ばします。そうすることで会場自体をスタジオのように使える為、収録なども可能になります。小規模な現場では、収録ベースを組み上げることでも、簡易的なスタジオが作れたりもします。

〜CA必須道具〜 ・革手袋 ・レンズペーパー ・ドライバー(+/−)・・・コインドライバーやマイナスキーホルダーなども便利です。 ・ブロワー・・・レンズなどについた細かい砂なども吹き飛ばせるため、直接レンズペーパーなどで拭くよりもキズつけることなくレンズを磨くことができます。 ・テープ類・・・粘着力が弱く壁などを傷めにくい『低粘着テープ』、ツヤがなく目立たない『パーマセル』、暗い場所でも蓄光して目立つ『ガファーテープ』など馴染みのないテープがたくさんありますが、ガムテープなどもたくさん使います。必要に応じて準備、使用できるようになりましょう。

いかがでしたか?今後も映像技術に関する記事はアップしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。