こんにちは。撮れ高 撮影部の平良です。
先日ドラマの撮影業務のご依頼をいただき、現場にCA(カメラアシスタント)として業務に携わりました。カメラマンとカメラごとクレーンアームの先端に乗るタイプのクレーン「人乗りクレーン」を使用しましたので、その業務についてご紹介します。
現場での作業の流れについて
ドラマのは某駅前で1日がかりで行われました。今回は外部の特機会社にクレーンを発注して、当日の朝現場で流しました。普段通りしている中、クレーンカットを撮る際は、特機さんと協力してアームの先端にあるカマ(*1)に、フリクション(*2)とカメラを載せてケーブルを繋ぐ作業を行いました。使用したカメラは「Sony PMW-F55」です。
繋ぐケーブルもVEベース(*3)に映像を伝送している光ケーブルのほかに、特機のドリーマン(*4)やアームマン(*5)が見るモニターに映像を出す為の同軸ケーブルも繋ぎました。繋いだケーブルはそのままだとブラブラしてしまうので、アームに這わせて止め、クレーンがドリーしているときは、ケーブルが引っかからないように捌きました。
その他、カメラと三脚をカメラマンが撮るポジションまで持って行く、光ケーブルを繋いで画を出す、三脚の高さの上げ下げなど、基本的なアシスタント業務をこなしました。技術部のスタンバイには時間はかけられない(スケジュールの押し巻きに関わる為)ので、なるべく素早くかつ丁寧に準備しました。
また、技術部がスタンバイしている間は、屋外での撮影の為、ADさんが演者さんに日傘をさしたり、水分補給のための水を配ったり、エキストラの動きをつけて練習したりしていました。駅前のシーンということでエキストラも多く、また一般の方が見に来て集まってしまったりと、ADさんはとても大変そうでした。
俯瞰からの画を撮る技術の今後の発展が楽しみ
ライブの撮影現場でクレーンカメラのアシスタントの経験があり、ロケでクレーンを使った撮影をしたのは初めてでしたが、作業自体は殆ど変わらなかったのでスムーズに作業できました。クレーンの高さを活かした大ルーズの画から、演者に向かって突っ込んでいく画がとてもカッコよかったです。また、街中にクレーンがあるという画が単純に面白かったです。
今はクレーンの他にドローンで俯瞰からの画を撮れますが、搭載できるカメラが重さや大きさによって限られていたり、ワイヤレスで映像を伝送する技術もまだ発展途中なので、今後どのように技術が発展していくのかとても楽しみです。
※用語解説
*1 カマ・・・フリクションと三脚の脚部が合わさる部分の丸い受け口の方を指します(参考写真①)。
*2 フリクション・・・三脚に載せたカメラのパン・ティルト(上下左右)の動きを可能にするもの(一般的に映像用の現場で使われるフリクションは、参考写真②のような形をしています)
*3 VEベース・・・台車にVE(ビデオエンジニア)が現場で使う機材(収録機やカメラ調整をするコントロールユニット、モニターなど)を積み込み、スタンバイや移動を楽に出来るような形にした簡易移動車のことを言います。
*4 ドリーマン・・・レールに乗っているクレーン自体を前後に移動させレール移動を操る人です。
*5 アームマン・・・クレーンのアームを上下左右に振る人です。
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