こんにちは、撮れ高スタッフの宮坂です。
先日、ライブの画出しや映像収録でお仕事をいただく会社さんからのご依頼で、ミュージックビデオ(MV)の撮影業務に参加しましたので、その業務内容ご紹介します。
普段の撮影・収録業務との違い
今回の業務ですが、普段の撮影・収録の仕事と根本的に違うのは、私たちはあくまで「収録」という事と、カメラの取り口が決められていない事でした。普段は「収録」として入る以上、中継車からカメラや音声のケーブルを引き、カメラを用意し、カメラマンを集め、撮影・収録までが1つのセクションとしての役割ですが、今回は、中継車からカメラや音声のケーブルを引くまでが私達の役目でした。
今回用いたカメラは『CanonのC300』というカメラでしたが、それを管理するために、別の会社から助手の方が来ていました。それぞれについた助手の方が、ND(レンズフィルター)や絞り、レンズ交換までを管理していただけたので、私たちは、近くにセッティングした伝送装置まで同軸ケーブルを引きました。
ケーブル等のセッティングについて
中継カメラ(システムカメラ)はシステムにもよりますが、光ケーブル1本でアイリス(レンズの絞り)やメニューをベース側で操作できて、カメラからインカムを取り、電源を供給することなども出来ます。しかし、今回使用したc300は光ケーブルでは使用できないため、リモートケーブルやキャノン変換、キャノンケーブルなどを使わなければベースで操作することもできず、モニタリングすることもできないため、今回は伝送装置を使いました。
伝送装置は複数種類あり、能力もそれぞれ異なりますが、基本的にはC300などのシステムカメラではない機種から映像を取り出し、光ケーブルでつないだ伝送装置とカメラのSDIoutを同軸で繋ぐことで、ベースでモニタリングできるようにしました。システムカメラに備わった機能を外付けできるものなので、インカムも送り返しも取れる上に、5系統の映像信号を送ることが出来ます。

今回の会社さんが当日持って来ていたBNCケーブルは最長で50メートルでしたが、それ以上動く場合は、別の地点にあらかじめ設置した伝送装置に繋ぎかえる必要がありますが、それでも対応できない場合は「リクロッカー」を使用しました。
BNCケーブル同士を繋いで延長する為に用いる「JJ」と呼ばれるアダプターでは、映像信号の減衰が避けられず、ただオペレーターが映像を見るだけでない場合は「あまり使いたくない」機材です。それに対して「リクロッカー」は入力された映像信号を増幅させ、出力することができます。
伝送装置もリクロッカーも「入力(in)」と「出力(out)」があるので、カメラから取り出す信号の向きをよく考え、ミスなく繋がなければ映像がベースに届きません。カメラ側は常に出力なので、他の機材に入力し、出力から他の機材に入力するなどと、1人が順番に作業した方が確実になります!
撮影・収録・ロケ・中継・配信・動画編集など幅広く当社テレビカメラマン・CA(カメラアシスタント)・テレビ音声・VE(ビデオエンジニア)がご対応致します。
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