制作実績

架空アイドルのMV撮影にCAとして参加〜顧客からのズーム要望に合わせ「SONY FX6」に放送用レンズ「UA13」を装着し撮影

皆さんこんにちは、撮れ高映像部の三浦です!

先日、ドラマ内に登場する架空アイドルのMV撮影業務をご依頼いただき、CA(カメラアシスタント)として参加してきました!

いわゆる劇中劇のMV。ドラマの世界観の中で成立しつつ、単体で見ても「ちゃんとカッコいい」映像を求められる、なかなか贅沢で難易度の高い案件でした。

今回はその現場について、機材選定の裏側から当日の動きまでまとめてみたいと思います。

今回の現場の業務の概要

今回の撮影は、ライブハウスでのパフォーマンス主体のMV収録です。

・フルパフォーマンスを5回撮影+エクストラカット(手元の寄りなど)1回撮影
・ドラマ内使用を想定した構成
・ズームワークを活かしたライブ感の演出

私はCAとして参加し、カメラ周りの準備・運用・次カットの仕込みを担当しました。

クライアントからのズーム要望に合わせた機材選定

今回のポイントは、クライアントからの「ズームワークの画も欲しい」というご要望。

本体は SONY FX6 を使用予定。MVで“音に乗るズーム”をやるなら、やはりサーボの精度と安定感が欲しい。そこで思い出したのが、先輩のブログ記事でした。EマウントとB4マウントをレンズコンバートし、放送用ズームレンズ UA13 を使用する構成です。

関連ブログ:企業系講演会の生配信業務にCAとして参加〜SONY FX6に放送用レンズ(UA46)を使用する方法をご紹介

Eマウント→B4マウントの変換をかませることで、

・滑らかで再現性の高いズーム
・スピードコントロールの安定
・放送用レンズならではの操作感

を確保しつつ、FX6のログ特性で“リッチな画”を維持できるということで、今回はこの構成でいくことに決定しました。

また注意点として、B4レンズは2/3インチ用なのに対して、FX6はフルサイズセンサーでありこのまま変換して撮影すると、画面四隅に“蹴り(ケラレ)”が発生します。

そこで今回は、FX6側の設定でイメージセンサーサイズをS35(Super35)に変更。センサーの有効範囲を小さくすることで、B4レンズのイメージサークル内に収まり、蹴りは発生しなくなります。

画面に蹴りが発生している写真
画面に蹴りが発生していない写真

そして、FX6でS35モードを使用する場合、基本的にはフルHD記録(1920×1080)になる点にも注意が必要です。

計3名体制で撮影回数以上の素材を撮る

弊社からはカメラマン1名、CA2名の計3名体制で参加しました。使用できるカメラは3台(うち有人1台)のみ。そしてパフォーマンス撮影は全6回。つまり、6回でどれだけバリエーションを作れるかが勝負でした。

例えば、

・センター寄り(有人ズーム)
・サイド引き固定
・対角の抜き

を同時に回すことで、1テイクで複数の素材を確保。さらに回ごとに構成を変え、

1回目:全体引き+寄り引き+横打ち(上手)
2回目:煽り(前つら引き)固定+寄り+横打ち(下手)
3回目:Roninで縦の動き
4回目:パットレールで前つら横移動
5回目:エクストラカットでパーツ撮影
6回目:ジブクレーンで浮遊感のある俯瞰

という形で、回数以上の画を撮る意識で臨みました。

本格的なMVに仕上げるための贅沢な機材構成

今回は動きものも豊富でした。

・ジブクレーン
・パットレール
・Ronin(スタビライザー)
・三脚固定
・UA13ズーム構成

ジブで上から落とすショットはフォーメーションを立体的に見せることができます。スモークと逆光が絡み、ドラマの一場面とは思えないほど本格的なMVに仕上がっていきました。

CAとしての主な役割

私の主な仕事は、

・レンズ管理
・フォーカス送り
・バッテリー/メディア管理
・データバックアップ
・次撮影用カメラの裏仕込み

特に重要だったのが、次のカメラを裏で仕込むこと

メインカメラが回っている間に、

・次レンズ構成の準備
・ジブ用セッティング
・ローニンのバランス調整
・ケーブル干渉チェック

を進めます。

撮影のテンポを止めないこと。それがCAとしての最大の役割だと改めて感じました。ローニンの組み替えやB4レンズ構成は特にシビアで、重量バランスの微調整に神経を使いましたが、完成したショットをモニターで見た瞬間、その苦労は報われました。

実際に現場で組み上げたカメラ

準備段階から機材について学ぶことが多かった現場

クライアント様からも「某音楽番組みたいですごい…!」とお褒めの言葉をいただき、CAの自分まで嬉しい気持ちになりました。

また、今回強く感じたのは、

・機材知識は武器になる
・準備がクオリティを左右する
・“回数以上の成果”を意識することの重要性

先輩のブログを思い出さなければ、FX6にUA13を付けるという選択肢はすぐに出てこなかったかもしれません。ドラマの中で流れる数十秒のMV。その裏側には、たくさんの試行錯誤と段取りがあります。

個人的には準備の段階から機材について学ぶことが多い現場でしたので、今回学んだことを今後の現場にも活かしていきたいと思います。

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