皆さんこんにちは。撮れ高映像部の佐藤です。
先日バンド系アーティストのライブの撮影業務をご依頼いただき、CA(カメラアシスタント)として参加した際に感じた、「フォローフォーカスの使い方」についてまとめていきます。

フォローフォーカスを外した機材構成
今回の現場の機材は、ラージセンサーカメラ「SONY VENICE」、レンズに「FUJINON HZK24-300mm」を使用しました。私は主にケーブル周りの仕込みやカメラチェック、本番時のケーブル捌きなどを担当し、円滑な進行をサポートしました。また、今回の現場では、カメラマンから「フォローフォーカスは使わないので外してほしい」と指示がありました。
一般的にフォローフォーカスは、映像制作においてピント操作を安定させるための重要な機材の一つです。特にシネマ撮影などでは、正確なフォーカス送りや再現性のある動きを実現するために欠かせない存在として広く使用されています。しかし今回のライブ現場では、そのフォローフォーカスを「あえて使用しない」という判断が取られていた点が非常に印象的でした。
普段は当たり前のように装着されている機材であるため、最初は少し意外に感じましたが、理由を聞いて納得しました。今回使用していたのはビデオレンズであり、その特性が大きく関係しているとのことでした。
ビデオレンズは、フォーカスリングの操作が比較的軽く、滑らかに動く設計になっています。そのため、フォローフォーカスを介さずに直接操作した方が、細かいニュアンスを表現しやすいというメリットがあります。
一方でフォローフォーカスを装着すると、ギアを介する構造上、操作に若干の重さが出たり、わずかな遅れを感じる場合があります。この“わずかな差”が、ライブのように瞬間的な判断が求められる現場では大きな違いになるとのことでした。
ライブ現場におけるフォーカス操作
ライブ撮影では、演者の動きや照明の変化に合わせて瞬時にフォーカスを調整する必要があります。特にバンド系のライブでは、演奏中の動きや表情の変化が激しく、それに対応する柔軟なフォーカスワークが求められます。
実際の撮影では、単にピントを合わせ続けるだけでなく、あえてフォーカスを外してから戻すことで映像にリズムや余韻を持たせるといった“演出的なフォーカス操作”が行われていました。
例えば、楽曲の盛り上がりに合わせて一瞬ピントを外し、次の瞬間にしっかりと戻すことで、視覚的なインパクトを強めるといった使い方です。このような操作は、フォローフォーカスを介さず、直接フォーカスリングに触れることでより直感的に行うことができると感じました。
この“フォーカスで遊ぶ”という考え方は、ライブ映像ならではの表現であり、非常に印象的でした。
フィルムレンズとの違い
一方で、フィルムレンズを使用する場合は状況が異なります。
フィルムレンズはフォーカスリングの回転角が大きく、より繊細な操作が可能である反面、正確なコントロールが求められます。そのため、フォローフォーカスを使用することで安定した操作を行うことが一般的です。
また、フォローフォーカスを使用することで、マーキングによる再現性のあるフォーカス送りが可能になり、複数回のテイクや計画的な撮影において大きなメリットとなります。
このように、レンズの特性や撮影スタイルによって、フォローフォーカスを「使うべき場面」と「使わない方が良い場面」が明確に分かれることを今回の現場で学びました。
“使わない”という選択が生む自由度
今回特に印象的だったのは、「機材を使わない」という選択が、結果的に表現の自由度を高めていた点です。
フォローフォーカスは非常に便利な機材である一方で、常に最適な選択とは限らないということを実感しました。現場の状況や求められる表現に応じて、あえて外すという判断も重要であると感じました。
このような柔軟な考え方は、機材に頼りすぎず、映像表現そのものに向き合う姿勢にもつながると感じています。
まとめ
今回のライブ現場を通して、フォローフォーカスの役割や使い方について改めて考える機会となりました。特に印象的だったのは、「使うこと」が前提ではなく、「どう使うか」「本当に必要か」を判断することの重要性です。
今後は、機材の特性を理解した上で、現場ごとに最適な選択ができるよう意識しながら取り組んでいきたいと思います。
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